あべ小児歯科通信

当院から毎月発行される「あべ小児歯科通信」です。治療のエピソードなどを掲載しています。

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あべ小児歯科通信 2017年12月号

あべ小児歯科通信 2017年

12月号

No.162

TEL 35-8640

 

今年も残すところあと1ヶ月となりましたね。少しずつ寒さが厳しくなりますが、風邪などをひかないように、元気に良いお年をお迎え下さい。(^o^)

 

◆Q&A◆

Q.5歳の女の子です。歯科検診で「舌小帯短縮症」と言われました。タ行やラ行が上手く発音出来ません。舌小帯を切除する手術を受けた方が良いのでしょうか?

A.タ行やラ行の発音は、45歳には完成するため、それまででしたら様子をみます。

舌小帯を伸ばす手術と舌を動かすトレーニング(筋機能療法とも言います)は通常4~5歳になると外来診療で行えます。

発音が曖昧だとお友達とのコミュニケーションが上手くいかない事があるので、就学前に手術を考えても良いでしょう。

「舌小帯」と言うのは、舌の裏側にあるスジの事です。これが短い(舌小帯短縮症)と舌の動きが制限されます。

この舌小帯が極端に短い場合や、舌の先端に付いていて舌の動きを妨げるようですと、機能的な問題が生じます。

舌を使う発音(サ行、タ行、ナ行、ラ行など)が上手に出来ず、聞き取りにくかったり、幼児語がいつまでも残ったりという事があります。

舌小帯が短めでも、舌の動きでカバーされて機能的に問題が見られない事もあります。発音などが気にならなければ、必ずしも手術が必要とは限りません。

舌を前に出すと中央がつられてハート状になったり、口を開いた状態で舌の先を上あごに付けられなかったりしても、多くの場合はそれ程明らかな機能障害を示さないようです。

英語を覚える頃になって初めて、上手く発音出来ないという問題が出てくる事もあるので、長期的に経過を見ていく事も必要です。

舌小帯の手術については、低年齢では全身麻酔下での手術になりますが、年長児や学童期になって治療(注射による局所麻酔や切除・伸展手術など)に協力してもらえるようでしたら、

外来でも手術が可能です。手術そのものは比較的短時間で行えるものなので、麻酔や出血管理(縫合)などの処置を適切に行えば、危険のない処置です。

 

♪♪♪エピソード♪♪♪〈7歳と4歳の兄妹な話〉

兄とその妹が治療にやって来ました。妹が先に治療を終えて待っていると、

妹「お兄ちゃん、泣いてる?」と何度も聞いてきます。

スタッフ「お兄ちゃん泣いてないよ~!」

すると

妹「え~。お兄ちゃん、いつもお母さんに怒られて泣いているのに…」

と思わぬ暴露

兄「泣いてないわ!!」

と慌てて反論

いつも元気な兄の意外な一面を妹にばらされて、皆思わず笑ってしまいました。(^▽^)/