あべ小児歯科通信

当院から毎月発行される「あべ小児歯科通信」です。治療のエピソードなどを掲載しています。

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あべ小児歯科通信 2018年1月号

あべ小児歯科通信 2018年

1月号

No.163

TEL 35-8640

 

謹んで初春のお慶び申し上げます。毎日寒さの厳しい日が続いていますが、皆様くれぐれもご自愛なされますよう願っております。

今年もスタッフ一同、皆様の御健康と御多幸を、お祈り致します。

 

◆Q&A◆

Q.1歳の男の子ですが、時々うつぶせ寝をしてしまいます。

うつぶせ寝は顎の発育に影響を及ぼすとの噂を聞きましたが本当でしょうか。

A.うつぶせ寝については、乳幼期では(乳児突然死症候群)との関連で捉えられる事が多く、

顎の発育との関連は年齢が上がってから検討される事が多いようです。

米国の小児学会(AAP)が2006年に出したSIDS予防のための提言の中では、

「昼寝を含む就寝時には、常に乳児を仰臥位(あおむけ)で寝かせる」事や「斜頭症の発生を予防するために、

乳児が覚醒している時に大人が目を離さないようのしながら腹ばいにさせる」事が推奨されています。

軟らかな寝具にうつぶせ寝をさせる事は、SIDSのリスクを高めると考えられています。

通常、乳歯の奥歯が生えるまでは、上下の噛み合わせが未完成なため、

下顎の動きも比較的自由であり、また顎の関節の部分も平坦で自由度が高いと言われています。

乳歯の奥歯が生えていない時期に、うつぶせ寝がどの程度顎の発育に影響するかを判断するのは難しいと思われます。

しかし、赤ちゃんは寝ている時間が長いため、うつぶせ寝で左右どちらか一方だけを常に下にしているという場合には、

顎の発育への影響も考えられます。できるだけ固定した姿勢にならないように

寝かせる時には毎回頭の向きを変えるなど工夫して下さい。

またSIDSの予防のためばかりでなく、顎の発育のためにも、寝る時は仰向けがおすすめです。

うつぶせ寝は、どの程度の年齢からその影響が生じるかは不明です。

奥歯が生え揃った後も長期間うつぶせ寝を続けると、顎の発育への影響が危惧されます。

元気な子供は寝ている間もいろいろ頭の位置を変えて動きますが、ずっとうつぶせ寝にならないよう気を付けてあげましょう。

 

♪♪♪エピソード♪♪♪〈3歳の女の子の話〉

お口の検診を終えて少し涙ぐんでいた3歳の女の子

先生「じゃ~次はレントゲン写真撮ろうか。」

スタッフ「写真撮ります。」

すると女の子はそっと左手でピースサイン。(ピー)

スタッフ「次は下の奥歯の写真とるね。」

女の子は今度は少し元気にピースサイン。(ピー)

その後も一枚一枚レントゲン写真を撮るたびに、ピースサインをしたのでした。

スタッフ&先生「すごいね~。とっても上手にできたね。」

その後の治療はとっても上手にできました。  (  ´∀*)

 

あべ小児歯科通信 2017年12月号

あべ小児歯科通信 2017年

12月号

No.162

TEL 35-8640

 

今年も残すところあと1ヶ月となりましたね。少しずつ寒さが厳しくなりますが、風邪などをひかないように、元気に良いお年をお迎え下さい。(^o^)

 

◆Q&A◆

Q.5歳の女の子です。歯科検診で「舌小帯短縮症」と言われました。タ行やラ行が上手く発音出来ません。舌小帯を切除する手術を受けた方が良いのでしょうか?

A.タ行やラ行の発音は、45歳には完成するため、それまででしたら様子をみます。

舌小帯を伸ばす手術と舌を動かすトレーニング(筋機能療法とも言います)は通常4~5歳になると外来診療で行えます。

発音が曖昧だとお友達とのコミュニケーションが上手くいかない事があるので、就学前に手術を考えても良いでしょう。

「舌小帯」と言うのは、舌の裏側にあるスジの事です。これが短い(舌小帯短縮症)と舌の動きが制限されます。

この舌小帯が極端に短い場合や、舌の先端に付いていて舌の動きを妨げるようですと、機能的な問題が生じます。

舌を使う発音(サ行、タ行、ナ行、ラ行など)が上手に出来ず、聞き取りにくかったり、幼児語がいつまでも残ったりという事があります。

舌小帯が短めでも、舌の動きでカバーされて機能的に問題が見られない事もあります。発音などが気にならなければ、必ずしも手術が必要とは限りません。

舌を前に出すと中央がつられてハート状になったり、口を開いた状態で舌の先を上あごに付けられなかったりしても、多くの場合はそれ程明らかな機能障害を示さないようです。

英語を覚える頃になって初めて、上手く発音出来ないという問題が出てくる事もあるので、長期的に経過を見ていく事も必要です。

舌小帯の手術については、低年齢では全身麻酔下での手術になりますが、年長児や学童期になって治療(注射による局所麻酔や切除・伸展手術など)に協力してもらえるようでしたら、

外来でも手術が可能です。手術そのものは比較的短時間で行えるものなので、麻酔や出血管理(縫合)などの処置を適切に行えば、危険のない処置です。

 

♪♪♪エピソード♪♪♪〈7歳と4歳の兄妹な話〉

兄とその妹が治療にやって来ました。妹が先に治療を終えて待っていると、

妹「お兄ちゃん、泣いてる?」と何度も聞いてきます。

スタッフ「お兄ちゃん泣いてないよ~!」

すると

妹「え~。お兄ちゃん、いつもお母さんに怒られて泣いているのに…」

と思わぬ暴露

兄「泣いてないわ!!」

と慌てて反論

いつも元気な兄の意外な一面を妹にばらされて、皆思わず笑ってしまいました。(^▽^)/

あべ小児歯科通信 2017年11月号

あべ小児歯科通信 2017年

11月号

No.161

TEL 35-8640

 

一段と日が暮れるのが早くなり、朝晩の寒さが厳しくなってきた時期ですが、体調に気を付けながら、元気に冬を迎えましょう!

 

◆Q&A◆

Q.2歳の男の子ですが、家の中で遊んでいて、転んで歯をぶつけてしまいました。上の前歯の片方が斜めに欠けています。すぐに歯科を受診した方が良いでしょうか?

A.12歳にかけては、一人歩きが始まり動きも活発になりますが、まだ歩き方もやや不安定で転びやすい時期です。

また身体全体の中で頭部の比率が大きいため、頭から先に転びやすく、歯の外傷も多くなります。

歯が欠けた場合、欠け具合で必要な処置が違いますが、見た目で歯が欠けているのが分かるような状態では、神経に近い所まで欠けている事も考えられるので、できるだけ早く歯科受診する事をお勧めします。

乳幼児期はまだ乳歯を支える骨(歯槽骨)が弾力があって柔らかいため、歯が動揺したり、陥入したりという「脱臼」が見られる事が多いようですが、

強い衝撃が歯に加わると歯冠(歯の口の中に見えている部分)が欠けたり、歯根が割れたりする「破折」が起こります。

歯が欠けた場合、どこまで欠けているかで対処法が異なります。

亀裂や歯の表面のエナメル質のみの破折の場合、そのまま経過観察するか、表層を接着性材料でカバーしたり、尖った部分を形態修正をして様子を見ます。

やや大きく欠けていても歯髄(歯の内部の神経や血管の入った部分)にまで達してなければ、歯髄を保護する薬剤をおいて歯を元の形に修復します。

歯髄に達する欠け方の場合、破折面にピンク色の歯髄の一部が見える事が多く、この場合は神経の処置が必要になります。

露出した歯髄から感染が起こらないうちの方が歯髄の予後が良好となるため、破折が大きい場合は早めに歯科を受診して下さい。

 

♪♪♪エピソード♪♪♪〈3歳の女の子の話〉

お母さんと自動販売機のおもちゃで楽しそうに遊んでいる女の子。

当たりが出てもう一本ジュースがもらえる様です…

女の子「お母さん!当たったよー!」

お母さん「すごーい!もう1本好きなジュースもらえるよ!」

女の子「…」

お母さん「○○ちゃんが選ばないならお母さんが選んじゃお~!」

とお母さんがジュースを選んでもう1本出てくると、

女の子「だめだよ!ちゃんとお金入れないと」

お母さん「(当たりだけど…)本当だね(;’∀’)

その会話を聞いてしっかりしているととても感心したスタッフでした!