あべ小児歯科通信

当院から毎月発行される「あべ小児歯科通信」です。治療のエピソードなどを掲載しています。

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あべ小児歯科通信

あべ小児歯科通信 2019年6月号

あべ小児歯科通信 2019年

6月号

No.176

TEL 35-8640

 

 

いよいよ梅雨の季節に入りますね。じめじめとした天気が続きますが気分だけでも明るく、元気に行きたいものですね。

 

◆Q&A◆

Q.妊娠中に歯科治療を行っても良いのでしょうか?

妊娠すると歯周病になりやすいのでしょうか?

また、妊娠中は歯周病の治療はしなくてもいいのでしょうか?

A.妊娠中でも安定期(16週~27週)であれば簡単な手術や処置は可能です。

治療をせずに感染や疼痛をそのままにしておく方が、妊婦に与える影響は大きいと考えられます。

なお、妊娠前期は奇形を発生させる可能性があるので、応急処置のみにしましょう。

また、妊娠後期(28週~)では、急激に血圧が低下する仰臥位性低血圧症候群を引き起こす事があるので、

体調に合わせ、緊急性がない場合は無理せず産後に行う事も考えましょう。

妊娠中期から後期(妊娠16週以降)になると、女性ホルモンの増加に伴い、

歯ぐきの出血や発赤、腫瘍が置きやすくなります(妊娠性歯肉炎)。

出産と共にもとに戻りますが、しっかりとしたプラークコントロールで炎症を最小限に抑えることが出来ます。

歯周病にかかっている妊婦は早産(妊娠2236週での出産)や低体重児出産(出産時体重が2500g未満)のリスクが高くなる事が分かってきました。

早産や低体重児出産は新生児死亡に繋がる可能性が高い事、脳性麻痺、知的障害、てんかん等の重い障害を負う事が多い事、

長期の入院から親子の愛情障害が発生し児童虐待のリスクがある事、

高血圧や糖尿病等の生活習慣病になりやすい事、さらにはNICUなどにおける長期間の高度医療を必要とする事等が挙げられます。

妊娠したら歯科検診を受診し、適切な治療、指導を受けましょう。

母子健康手帳にも「虫歯や歯周病などの病気は妊娠中に悪くなりやすいものです。

歯周病は早産の原因になる事があるので注意し、歯科医師に相談しましょう。」と記載されています。

 

♪♪♪エピソード♪♪♪〈6歳と3歳の兄妹の話〉

2人揃って治療に訪れた兄と妹。

一足先に兄が治療を終え、プレゼントを貰う事になりました。

しかし、兄が選んだのは女の子用のプレゼント。

?っと思ってみていると…

男の子「これ、妹にあげる。」

スタッフ「〇〇くんのプレゼントはいいの?」

と聞くと

男の子「僕はいいよ。」

といって妹にプレゼントを渡しました。

妹思いのかっこいい兄の姿に感動したスタッフなのでした。

あべ小児歯科通信 2019年5月号

あべ小児歯科通信 2019年

5月号

No.175

TEL 35-8640

 

青葉若葉が日に照り映えて、目にしみる季節になりましたね。

5月から年号も平成から令和に改まり、今年は例年よりも長い連休になりましたが、皆様はいかがお過ごしでしたか?

体と心をリフレッシュしてまた5月から頑張りましょう。

 

◆Q&A◆

Q.妊産婦の歯科治療について教えて頂けたらと思います。

A.妊産婦の歯科治療には、2%リン酸リドカイン製剤(歯科用キシロカイン)を通常量使用した場合、

胎児や母乳への影響はほとんどないと報告されています。

麻酔無しでは痛みを伴う治療の場合、痛みによるストレスを考えると、

安定期(16週以降)の場合は、局所麻酔の痛みを極力減らすために、表面麻酔や細い注射針、緊張を和らげるように努めています。

妊娠前に定期的に歯科検診を受け、疾患があれば早めに治療しておけば、理想的です。

鎮痛剤や抗菌剤の使用については、基本的には妊娠中は薬は服用しない方が良いと考えます。

特に妊娠初期は胎児の器官や臓器の形成期である為、薬は使用できません。

しかし、薬を使用しないで母体に悪影響があると考えられる場合には、

胎児への影響の少ない(非ピリン系のアセトアミノフェン)や抗菌薬(ペニシリン系、セファロスポリン系)を必要最小限投与します。

なお、授乳中の鎮痛薬や抗菌薬の使用については、

母乳に薬の成分が移行する量はわずかであるため授乳をやめる必要はないでしょう。

ただし、心配な場合は授乳の直後に使用すれば影響はより少ないでしょう。

妊婦中に風邪をひいた場合、薬の服用についてはかかりつけの産科の先生と相談する事が必要です。

歯にとっても、妊娠中から出産後まで乳歯は形成されるため、この時期に薬を服用すると影響が出る可能性があります。

特にテトラサイクリン系の抗生物質は胎児に移行し骨格や歯に沈着し、歯を黄色に着色させますので、注意が必要です。

 

♪♪♪エピソード♪♪♪〈2歳の男の子の話〉

2歳の男の子、治療中は一度も泣くことなく最後まで頑張った。

先生「よく頑張ったね。すごいね。」

スタッフ「頑張ったね。」

皆に褒められてニコニコ治療室から出て行った男の子。

しばらくすると待合室で遊んでいたが…

男の子「ウェーン、ウェーン」

急に泣き声が聞こえてきました。

先生「??」

スタッフ「どうしたんですか?」

母親「ショベルカーが気に入っていて、もっと遊びたいって泣いているんですよ。」

治療中は頑張って一度も泣かなかったけど、もっと遊びたいって泣いちゃう可愛い男の子でした。

 

 

 

あべ小児歯科通信 2019年4月号

あべ小児歯科通信 2019年

4月号

No.174

TEL 35-8640

 

待ちに待った春になり、暖かく気持ちの良い陽気とともに新学期がスタートしましたね。

そして御入園・御入学された皆様おめでとうございます!

また一つお兄さん、お姉さんになりましたね。沢山思い出を作って楽しく過ごして下さいね(^▽^)/

 

QA

Q.つわりがひどくて歯磨きができません。どうしたらいいでしょうか。

また生まれてきた赤ちゃんが口の中の問題で悩まないように、今出来る事は何ですか?

歯科医院でのX線撮影により、胎児への影響はありますか?

A.食後ではなく、気分が落ち着いた時に歯磨きをしてみて下さい。

また、口の奥に歯ブラシを入れると苦しい場合は、小さな歯ブラシを使用すると楽になります。

それでも辛い時は、洗口液の使用も検討して下さい。

つわりで吐き戻しがあった場合は、お口の中が胃液などで酸性に傾いています。

うがいをするだけでも違います。レモンやオレンジなど酸性の物を好んで食べるようになった方もうがいは、お勧めです。

お母さんを含めた家族全員が、歯・口の健康に注意をはらい、

お口の中を綺麗に保つようにする事で、生まれてきた赤ちゃんもその一員に加わる事が出来るでしょう。

食べ物のだらだら食いをなくし、食後の歯ブラシの習慣も身について、規則正しい生活を送る事が大切です。

あわせて、家族それぞれにあった歯ブラシの仕方をかかりつけ歯科医から学んで新しい家族の為のお口環境作りをしておきましょう。

日本で1年間に浴びる自然放射線量はおよそ1.4mSvであり、

歯科治療で行われるデンタルエックス線撮影150枚に匹敵します。

また、防護エプロンの着用により被爆量を軽減でき、

かつ歯科用エックス線撮影は腹部からも離れており、胎児にはほとんど影響がありません。

従って、歯科治療の為に必要に応じて撮影を行っても問題ないと思われますが、撮影は必要最低限にとどめるべきです。

 

♪♪♪エピソード♪♪♪〈3歳の男の子の話〉

塗り絵が大好きな男の子、治療を頑張ったらいつも塗り絵を帰りに選んで帰るのですが

男の子「塗り絵くださ~い。」

お母さん「今日は泣いたからまたね。」

するとスタッフに

男の子「ちょびっとだけ泣いたけど、今度は泣かずに頑張る!」

スタッフ「次も頑張れるん~?」

男の子「はーい!」

スタッフ「じゃあ、今日も塗り絵選んで帰ろうか!」

塗り絵の為にいつも頑張るカッコイイ男の子のお話でした。