あべ小児歯科通信

当院から毎月発行される「あべ小児歯科通信」です。治療のエピソードなどを掲載しています。

矯正治療を
始めるに
あたって
12月 11月 10月 9月 8月 7月 6月 5月 4月 3月 2月 1月

あべ小児歯科通信

あべ小児歯科通信 2018年6月号

あべ小児歯科 2018年

6月号

No.168

TEL 35-8640

 

長い雨の続く、じめじめとした梅雨の季節になりましたね。

暗い気分を吹き飛ばすようなカラッと晴れた夏の日差しが少し待ち遠しいです。

 

◆Q&A◆

Q.2歳の男の子です。もともと食が細く、食べ物の好き嫌いの多い子で、

ヨーグルトやシチューなど柔らかくて食べやすい物ばかり好むせいか、

保育園の先生から食べ物を丸飲みしてしまうと指摘され、大変ショックを受けました。

これから嚙む力をつけさせる事ができますか?

A.咀嚼機能は乳歯の生え方に応じて発達し、3歳頃までに獲得されるものです。

食が細かったり好き嫌いの多い子供では、食事に意欲がない事が多く、

食べやすい噛まなくてもすむ食形態のものを好む傾向があるようです。

生活リズムを整えたり、外遊びを増やしたり、おやつや飲み物を控えたりして、

おなかを空かせて食卓に喜んで向かっているかどうかを見てみましょう。

上手に噛めないで丸飲みしているようでしたら、少し噛みやすい食形態に調整したり、

噛みつぶしやすい煮物野菜などをやや大きめにカットして与ても良いでしょう。

「口の中に溜めたままなかなか飲み込めない(飲み込まない)」という訴えは、そう珍しいものではありません。

1歳頃は、まだ固形食を噛んで処理する咀嚼の能力が充分に育っていないので、

ちょっと食べにくいものだと溜めて飲み込めない食べ方が見られるようです。

また23歳を過ぎると、機能的に飲み込めないというより、食べる意欲が少ないために、

溜めて飲み込めないという食べ方が多く見られるようになります。

家庭で大きめの野菜をもぐもぐ、噛み噛みしたり、

手づかみで大きめの食べ物を口に運んで前歯を使って噛みとって、ひと口量を覚えたりという練習をして、

園での食形態アップに備えると考えてみましょう。

 

♪♪♪エピソード♪♪♪〈6歳の女の子の話〉

お父さんと治療に来ていた女の子。

スタッフ「〇〇ちゃん、中にどうぞ。」

女の子「お父さん、ついて来てよ!」

お父さん「分かった、分かった。」と女の子に頼られて嬉しそうなお父さん。

ところが隣の席で1人で治療を受けている男の子を見て…

女の子「やっぱり1人でいい。お父さん出て行って。」と冷たく一言。

「えっ!?」と寂しそうに出て行き、心配そうに待ち合い室で待っていましたが、

出てきた女の子を見て「がんばったね~!」と満面の笑み。

嬉しそうなお父さんと誇らしげな女の子に、つられて笑顔になるスタッフでした(o^―^o)

 

あべ小児歯科通信2018年5月号

あべ小児歯科通信 2018年

5月号

No.167

TEL 35-8640

 

若葉の緑も日に増しに色まさり、風薫るさわやかな季節になりましたね。

今年のゴールデンウィークは皆様は、どのようにお過ごしでしょうか?

充実した楽しいゴールデンウィークになればいいですね(^▽^)

 

◆Q&A◆

Q.歯の生える順番が気になっています。歯の生える時期が遅く、1歳になっても上の前歯が4本、下の前歯が2本しか生えていません。

前歯が2本生えた後に3本目と4本目は同時に生えてくると聞いて心配になりました。

A.乳歯は生後6ヶ月~8ヶ月頃から生え始め、1歳までに上下の前歯が4本ずつ(合計8本)生え、

13ヶ月くらいで最初の奥歯(第一乳臼歯)が生え始めるのが平均的です。

1歳までに1本でも生えてきているようでしたら、特に問題はないでしょう。

生える順序についても下の真ん中の歯(乳中切歯)から生え始めるのが最も一般的ですが、

上の歯から生え始める子や、わきの歯から生え始める子など様々で、例外的な子が2割程度はいるため、特に異常ではありません。

わきの歯がはえてから、次いで真ん中の歯が生えてくれば問題ありません。

ただし前歯が生えないうちに奥歯が生えて来るというものは、生え方の異常です。

前歯が先天欠如の場合もあるので、歯科受診をお勧めします。

また、1歳を過ぎても全く歯が生えず歯ぐきに膨らみも認められない場合も

歯科受診してX線写真などで検査してもらうと良いでしょう。

16ヶ月で公的な歯科検診もあるので、生え方が心配な場合はその時相談してみて、

必要と判断されたら歯科を受診する事にしても、特に問題はないでしょう。

乳歯の数や形の異常が見られる場合は、永久歯への生え替わりまで経過をみる必要があります。

 

♪♪♪エピソード♪♪♪〈3歳の男の子の話〉

先生「はい、これで終わりだよ。プレゼント選んで帰ってね。」

3歳の男の子は手鏡をぐっと握って嬉しそうにのぞいている。

お母さん「〇〇くん、鏡を先生に返そうか。」

男の子「鏡持って帰りたいな。返さないとダメ?」

スタッフ「あの箱にプレゼントが入ってるよ~!好きな物選ぼうか?」

男の子「僕この鏡がいいな~。鏡がいい。」

手鏡をぐっと握ってうつむく男の子ついには手鏡と別れるのが辛くなって泣きだしてしまいました。

古くて小さな手鏡でしたが、なぜかとても気に入ってくれた男の子。

「次の検診の時まで手鏡も一緒に待ってるよ~。」と男の子に声かけしたスタッフ一同でした♪

 

あべ小児歯科通信 2018年4月号

あべ小児歯科通信 2018年

4月号

No.166

TEL 35-8640

 

新しい年度を迎えましたね。入園・入学の皆様、おめでとうございます(^o^)

新たな出会いが沢山の4月、張り切っていきましょう!

 

◆Q&A◆

Q.子供が2歳半になりましたが、まだ指しゃぶりがやめられません。

指しゃぶりは歯並びに悪い影響があると聞きましたが歯科矯正は費用もかかるし、

なるべく避けたいのですが、今からでも指しゃぶりをやめれば大丈夫ですか?

A.通常、乳歯列の噛み合わせの判断は、乳歯の奥歯が生え揃う2歳半から3歳以降に行います。

それまではあまり心配せずに様子を見ても良いでしょう。

4~5歳まで長時間の指しゃぶりが続くと、上の前歯が突出したり(上顎前突)、

奥歯で噛んでも上下の前歯が噛み合わなくなったり(開咬)、

上顎が狭くなって奥歯の噛み合わせがずれたりする事(交叉咬合)が多くなります。

指しゃぶりは3歳過ぎたらやめられるように少しずつ頻度を減らしていきたいですね。

その為には子供の生活状況を見ながら、体を使って遊ぶ環境作りや親子でのおしゃべりやスキンシップを増やして、

しゃぶっている時間を減らすような対応を考えてみましょう。

指しゃぶりの歯並びや噛み合わせへの影響は、乳歯の奥歯が生え揃う3歳頃から現れやすくなります。

影響の出方は、しゃぶる指の種類(親指か他の指か)やしゃぶり方、しゃぶる力の強さなどで異なり、

またしゃぶっている時間の長さによっても違ってきます。

口唇閉鎖不全(日常的に口が閉じてない)や舌癖(前歯の隙間に舌を突出させる癖)などを伴うと、治りにくいようです。

指しゃぶりの時に頬の力が奥歯の外側からかかる事によって上顎の歯並びのアーチが狭くなり、

下顎の奥歯がずれて噛み合う交叉咬合になると、

その程度にもよりますが、自然に治るのが難しい事が多いようです。

程度が軽く、正常な噛み方もできるようなら指しゃぶりを止めて噛み方に気を付けて行く事で改善が可能でしょう。

しかし強い力でしゃぶっていて上顎がかなり狭くなっていると

そのままで正常な噛み合わせに改善する事は困難で、矯正治療が必要となります。

 

♪♪♪エピソード♪♪♪〈4歳と2歳の姉妹の話〉

仲良く検診にやってきた4歳と2歳の女の子。

「〇〇ちゃん(お姉ちゃん)チェアにゴロンして」

声をかけられた4歳のお姉ちゃんは、怖くなって泣き出してしまいました。

何とか皆で励まして検診を終えると、次は妹ちゃんの番。

2歳の妹ちゃんも泣き出してしまいました。するとさっきまで泣いていたお姉ちゃんが…

お姉ちゃん「〇〇ちゃん頑張って~!!泣かないで~!!」と必死に応援。

その切り替えの早さと見事なお姉ちゃんぶりに一同思わず笑ってしまったのでした(*^▽^*)