あべ小児歯科通信

当院から毎月発行される「あべ小児歯科通信」です。治療のエピソードなどを掲載しています。

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あべ小児歯科通信

あべ小児歯科通信 2018年3月号

あべ小児歯科通信 2018年

3月号

No.165

TEL 35-8640

 

3月になり朝夜はまだ寒く感じる事もありますが、暖かい日が増え、少しずつ春の訪れを感じる季節となりましたね。

今年度も残り1ヶ月!沢山の思い出を作り思いっきり楽しんで下さいね(^▽^)

 

◆Q&A◆

Q.16ヶ月児検診の歯科検診で下の前歯が上の前歯を覆っている反対咬合だと指摘されました。

このまま放置していて良いでしょうか。

時々下顎を突き出すような事もしていて、顎がどんどん前に出てきてしまうのではないかと心配です。

A.乳歯の生え始めは前歯からで、上下の前歯が出てくる頃には、

下顎を突き出したり、上下の前歯で歯ぎしりをしたという行動はみられやすいものなので心配はいりません。

上下の前歯で噛み具合を確認している行動と考えられています。

また、1歳を過ぎて最初のの奥歯(第一臼歯)が生えてくると、

上下の奥歯で噛むことによって、上顎と下顎の噛み合わせができてきますが、まだ安定したものではありません。

その為16ヶ月児検診では、噛み合わせの診断はしません。

現状を指摘する程度と考えて下さい。すぐ対応する必要はないので、様子をみていきましょう。

上下の顎がしっかり噛み合うのは、2歳を過ぎて一番奥の第二乳臼歯が生えて噛み合った後の2歳半~3歳頃です。

3歳児歯科検診では乳歯での噛み合わせも完成しているので、噛み合わせの診断が可能になります。

1歳代での反対咬合の傾向のあった子供が、第二永久歯が生えたら治っていた、という場合もあります。

乳歯の反対咬合は、顎の発育次第では永久歯に生えかわる頃までに自然に治る事もありますが、

下の前歯の噛みこみが強くて上顎の前方への成長が抑制されそうな場合は、

乳歯のうちに噛み合わせを治して(矯正治療して)おいた方が良い事もあります。

顎の成長の様子や子供の治療への適応などをみながら歯科医と相談して、

永久歯の生え替わりまでに様子を見るか、積極的に噛み合わせを治すかを決めると良いでしょう。

 

♪♪♪エピソード♪♪♪〈4歳と2歳の姉妹の話〉

仲良く検診にやって来た4歳と2歳の女の子。

「〇〇ちゃん(お姉ちゃん)チェアにゴロンして」

声をかけられた4歳のお姉ちゃんは、怖くなって泣き出してしまいました。

何とか皆で励まして検診を終えると、次は妹ちゃんの番。

2歳の妹ちゃんも泣き出してしまいました。するとさっきまで泣いていたお姉ちゃんが…

お姉ちゃん「〇〇ちゃん頑張って~!!」と必死に応援。

その切り替えの早さと見事なお姉ちゃんぶりに一同思わず笑ってしまったのでした(^▽^)

 

あべ小児歯科通信 2018年2月号

あべ小児歯科通信 2018年

2月号

No.164

TEL 35-8640

 

まだまだ寒い日が続きますね。今から春が待ち遠しいですが体調を崩さないよう気を付け、健康に過ごして下さいね(^▽^)

 

◆Q&A◆

Q.生後9ヶ月の男の子です。9ヶ月になる直前に下の前歯が2本生え始めました。

1本は正常ですが、もう1本は細長く2つに裂けたように生えています。

根の方まで分かれているのか、下の方で繋がっているのかもまだ分かりません。これは正常な発達でしょうか?

A.2本または数本の歯が象牙質(ときにはエナメル質も)によって結合したものを癒合歯(ゆごうし)と呼びます。

2本または数本の歯がセメント質のみで結合したものを癒着歯と呼びます。

癒合歯は乳歯の前歯ではたまに見られる歯の異常です。乳歯の時期の発現率は15%と言われています。

癒合歯は、もともとは2本だった歯がくっついた場合と、1本の歯の歯冠(口の中に出ている部分)が2つに分かれた場合があり、

くっつき方も外側だけでついている場合と、神経の部分(歯髄)までひとつになっている場合があります。

特別な対応が必要なものでもないため、乳歯の時期はそのまま様子を見ていく事が多いのですが、

接合部(2つになった部分)にスジなどがあると汚れが残りやすく虫歯にもなりやすいので要注意です。

虫歯予防のためには、歯科医院でブラッシングの指導を受けたり、フッ素を塗ってもらうと良いでしょう。

接合部のスジの部分を埋めておく処置をする事も時々あります。

また、癒合歯の下に永久歯がどのような状態で存在するかもチェックしておいた方が良いでしょう。

癒合歯の下の永久歯には先天欠如が見られる事も多いため、

永久歯の生え替わりの時期には歯科用レントゲン写真を撮ってもらって、永久歯の数や発育状態を確認しておきましょう。

 

♪♪♪エピソード♪♪♪〈6歳の男の子と2歳の妹の話〉

治療最終日、いつもは泣いちゃう男の子が今日は頑張っている様子。

治療も終わり、お会計をしていると…。

男の子「今日ね、なんで泣かんかったか分かる?」

スタッフ「頑張ってたね。どうして?」

男の子「妹が来とるけん!」とご機嫌な男の子(^▽^)/

どうやら一緒に来ていた妹にかっこいい所を見せたかったみたい

スタッフ「かっこよかったよ!」というと照れた様子の男の子にホッコリするスタッフでした(´∀*)

あべ小児歯科通信 2018年1月号

あべ小児歯科通信 2018年

1月号

No.163

TEL 35-8640

 

謹んで初春のお慶び申し上げます。毎日寒さの厳しい日が続いていますが、皆様くれぐれもご自愛なされますよう願っております。

今年もスタッフ一同、皆様の御健康と御多幸を、お祈り致します。

 

◆Q&A◆

Q.1歳の男の子ですが、時々うつぶせ寝をしてしまいます。

うつぶせ寝は顎の発育に影響を及ぼすとの噂を聞きましたが本当でしょうか。

A.うつぶせ寝については、乳幼期では(乳児突然死症候群)との関連で捉えられる事が多く、

顎の発育との関連は年齢が上がってから検討される事が多いようです。

米国の小児学会(AAP)が2006年に出したSIDS予防のための提言の中では、

「昼寝を含む就寝時には、常に乳児を仰臥位(あおむけ)で寝かせる」事や「斜頭症の発生を予防するために、

乳児が覚醒している時に大人が目を離さないようのしながら腹ばいにさせる」事が推奨されています。

軟らかな寝具にうつぶせ寝をさせる事は、SIDSのリスクを高めると考えられています。

通常、乳歯の奥歯が生えるまでは、上下の噛み合わせが未完成なため、

下顎の動きも比較的自由であり、また顎の関節の部分も平坦で自由度が高いと言われています。

乳歯の奥歯が生えていない時期に、うつぶせ寝がどの程度顎の発育に影響するかを判断するのは難しいと思われます。

しかし、赤ちゃんは寝ている時間が長いため、うつぶせ寝で左右どちらか一方だけを常に下にしているという場合には、

顎の発育への影響も考えられます。できるだけ固定した姿勢にならないように

寝かせる時には毎回頭の向きを変えるなど工夫して下さい。

またSIDSの予防のためばかりでなく、顎の発育のためにも、寝る時は仰向けがおすすめです。

うつぶせ寝は、どの程度の年齢からその影響が生じるかは不明です。

奥歯が生え揃った後も長期間うつぶせ寝を続けると、顎の発育への影響が危惧されます。

元気な子供は寝ている間もいろいろ頭の位置を変えて動きますが、ずっとうつぶせ寝にならないよう気を付けてあげましょう。

 

♪♪♪エピソード♪♪♪〈3歳の女の子の話〉

お口の検診を終えて少し涙ぐんでいた3歳の女の子

先生「じゃ~次はレントゲン写真撮ろうか。」

スタッフ「写真撮ります。」

すると女の子はそっと左手でピースサイン。(ピー)

スタッフ「次は下の奥歯の写真とるね。」

女の子は今度は少し元気にピースサイン。(ピー)

その後も一枚一枚レントゲン写真を撮るたびに、ピースサインをしたのでした。

スタッフ&先生「すごいね~。とっても上手にできたね。」

その後の治療はとっても上手にできました。  (  ´∀*)